里親になる経験から学んだこと

ラブラドールメス イエローのカーチャと家族になったWさんのお話。

dog01
先代犬は12歳と3ヶ月で突然亡くなりました。
それからの半年間は私達夫婦にとって、のんびりとしながらも、なにか空虚な生活が続きました。
子どものいない私達夫婦にとって、犬は友達であり子どもでもあったのです。
再び新しい犬を迎え入れようという気持ちになったのは、先代犬の死から数ヶ月後のこと。

今度はブリーダーやペットショップから購入するのではなく、保健所などで保護されている犬や、事情があって飼い犬を手放さざるを得ない犬の里親になろうと決心しました。
インターネット上には、日々保護犬や里親募集がちょっと検索すれば溢れるほど情報が集積しています。
そんな情報を掲載しているサイトをいくつか毎日チェックしていました。
そんなある日私達にぴったりの里親募集が目に飛び込んできました。
それは札幌在住の方で、子どもが犬にアレルギーがあるため手放さなければならない方でした。
犬種はラブラドールのメス。色はイエロー。歳はまだ1歳。そのサイトに掲載されている写真の犬は、目に力のある、ラブラドールにしてはキリリとした印象的な顔をしていました。

我が家で12年間一緒に生活していたのも同じ犬種でしたので、気性や扱い方にかけては私達は充分に熟知しています。
そのあたりの事情を里親を求めているSさんにアピールしました。
Sさんはすぐに私達に里親になってもらいたいという返事を返してきました。
落ち合う日を決め、道東の街から私は車ではるばる札幌へと向かいました。
札幌に着いた翌朝、ホテルの駐車場が受け渡しの場所です。

その駐車場で初めてカーチャと対面しました。私達の新しい家族です。
カーシャはこれから何が起こるか全く分っておらず、初めて会う私達に激しくしっぽを振り喜んでいます。それからが大変でした。
カーシャは突然前の飼い主から引き離され、私達の車に乗せられはるばる500kmの旅をして我が家に連れて行かれたのです。
その道中、車の中でカーチャは吠え続けて止むことがありませんでした。
その頃のカーチャの顔を写真で見ると、とても緊張した顔で、キツイ顔立ちをしていました。

突然家族から切り離されて、全く知らない人達との生活が待っていたのですから、慣れるまで緊張の日々だったのは容易に想像出来ます。
食べ物(私達は手作り食を与えています)、景色、全てが新しい世界で、彼女は一生懸命に適応してくれました。

それから2年が過ぎ去り、カーチャは4歳になりました。
我が家に来たばっかりの頃は、前の飼い主はあまり散歩をさせていなかったようでとても貧相な細い足腰でした。
私は先代犬同様、朝晩しっかりと散歩をさせていると、カーチャは見る見るたくましくなってゆきました。
今では前脚、後ろ脚ともにがっちりと筋肉がつき、まるで闘犬のようなたくましさです。
胴体はきゅっと締まり、あばら骨がはっきり分る細身の体ですので、ちょっとアンバランスかもしれません。
2年経ちすっかり我が家の一員になったカーチャは、顔つきがすっかり穏やかになり、散歩しているときに出合う人達が皆「可愛いイヌですね」と話しかけて来ます。

2年前は道で出合う子供達が「わー、怖い顔の犬」とよく言われていたのと対照的です。
犬の里親になる経験は今回が初めてですが、犬と人間、お互い手探りで親密度を高めるというのはとてもいい経験でした。
生まれも育ちも違うものが家族になるのには時間が必要なんだなと、妻との、カーチャとの生活を思い出して実感いたします。

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

コメントをどうぞ

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です