11年ほど前に我が家の家族の一員となった猫の話
私は小さい頃から大の猫好きで、常に猫達と共に成長しました。
多くの猫達との楽しい思い出の中で、一番甘えん坊で人懐っこかった猫が一匹います。
その猫の名前はチャオ。
今から11年ほど前に我が家の家族の一員となった猫です。
チャオは私の仕事関係の知り合いから譲り受けた猫でした。
チャオのお父さんは大きくて立派なペルシャ猫で、お母さんはシャムネコと日本猫のMIX猫でした。
猫の里親になると決まった日、生まれて3か月の猫達に会いに行くと、チャオは兄弟猫4匹と共にコロコロと遊びまわっていて、その可愛らしさときたら本当に猫好きにはたまらない愛らしさでした。
チャオは兄弟猫と比べて一回り大きく毛並みもモコモコで、おっとりとした感じだった為かまだ里親が決まっていないとの事でした。
私は一目見てチャオを気にいり、知り合いにお願いして家族に迎えることになったのです。
我が家にはその当時8歳になる雌の先住猫がいたのですが、少々気の強いところもありチャオと上手くやっていけるかなと心配していましたが、案の定先住猫はチャオを軽く威嚇してしまい、驚いたチャオはすぐさま私の後ろに隠れるように駆け寄ってきました。
その姿が何とも可愛くて今でも印象に残っています。
その後、我が家に来た時期が子猫だったと言う事もあり、先住猫とは大きなケンカをする事もなく上手くやっていたと思います。
チャオは本当に人が大好きで、私がチャオと声をかけると嬉しそうに前手をモミモミしだし、ゴロゴロ言いすぎて鼻の穴が塞がってしまうほどでした。
夜、私がベッドに入るとチャオはすぐに私のお腹にのってモミモミしながらお休みの挨拶をして、私の隣で気持ち良さそうに眠っていました。
家にお客さんが来るとすぐに顔を出し、しっぽをピンと立てて挨拶してくれるのでお客さんにもとても可愛がられ、皆のアイドル的存在だったと思います。
そんなチャオですが、自分に注目が集まらないと少々不満気になるところがあり、私がパソコンをしていると常に邪魔をしにきたり、雑誌を見ていると見開き部分にドカッと座ったり、本で爪をといでビリビリに破いてしまったりと言ったちょっと困ったところもありました。
しかしその後は申し訳なさそうな顔をして私の方を見上げるので、ついつい甘くなり許してしまう日々でした。
このままずっと続くと思っていたチャオとの幸せな日々ですが、9歳を迎えたある日に体調不良で病院に行く事になりました。
家族皆でチャオと一緒に2か月間頑張ったのですが、残念ながら病は改善する事無くチャオは猫天使になってしまいました。
何故病気になってしまったんだろう、私がもっと気を付けていたらと後悔の念は後を絶ちませんでしたし、早すぎるチャオの死に暫くは何をしていても悲しい思い出が胸をよぎり不意に涙が出る毎日でした。
あれから2年、今は少しずつですがチャオとの楽しい日々を思い出す事が出来る様になりました。
チャオと名前を呼んだ時の嬉しそうな顔は、今でも昨日の事のようにはっきりと覚えています。
チャオとの楽しい思い出を一つ一つゆっくりと思い出し、いつかは悲しい思い出を超えられるようになるといいなと思います。