私の何も言わない心友

Mさんと大切な家族であり心友でもあるアールのお話です。

chihuahua
私が20歳の時、1人暮らしをしていました。
両親は離婚し、母は再婚し、私が育った町から出ていってしまいました。

1人になった私は、寂しくて、犬を飼いたくなりました。
小さい時から家に犬はいましたが、母が再婚した時に連れて行ってしまったので、私も自分で犬を飼ってみようと思い、ペットショップに出向きました。
あの頃まだ今みたいに犬も高値ではありませんでしたが、その中でも、少し月齢がたってしまい、ペットショップの展示されている犬でも、少し違う場所に置かれた、大きなゲージの中にいる、6ヶ月のチワワと目が合いました。

私は今でも忘れません。その犬を抱き上げ、この子が欲しいと即決しました。
値段も今でも覚えています。6万円でした。今では考えられないような値段ですが、エサ、水入れ、サークル、リード、首輪、オシッコのシート、など、必要な物を買い揃、一緒に我が家に帰りました。
それからは、犬を飼っていたといえ、私が全てをやるのは初めてで、しつけ、オシッコの覚えさし方、ワクチンなど、色々大変でした。
雄だったので、いろんな所にマーキングをしました。
障子の角や、キッチンの角、今思えば、角と言う角にはオシッコをかけられたのでは、、、と。
しかし、寝る時も、いつも一緒。
私が仕事から帰ってきても、長い毛の尻尾をブンブン振って喜んでくれました。
私は彼が家にきてからは寂しくなかったです。

名前はアールと言う名前にしました。以前母が飼っていた犬がラブラドールで、盲導犬の繁殖犬でした。
とても賢い犬だったので、その犬の頭文字を取り、アールと言う名前にしました。
アールは私が仕事に行って帰って来ると、よくゴミ箱をさん散らかしにしたり、靴をかじったりしていました。
靴も、スニーカーとかではなく、革靴ばっかり。
ウッカリブーツなどを下駄箱から出していると、かじられていたものです。
でも、そんなアールも今では16歳になりました。私の歳がばれてしまいますが、一度も病気もする事なく、今も元気で、一日2回の食事と、散歩にも行きます。

今では私も2児の母です。
アールは私の過去を全て知っています。
昔の彼氏も、私の友人も、私がグデングデンになって帰ってきた事も、泣いてた時の事も、皆んなで楽しく遊んでいた時の事も。
全て、全てアールは知っています。
けど、アールは何も言わず今もずっと私の側にいて、私の人生を見守ってくれて、私の2人の子供の成長を今では見てくれています。
私もこんなに長くアールと一緒にいる事ができるとは夢にも思っていませんでした。
16歳になったアール。36歳になった私。アールと後何年一緒にいる事ができるかわかりませんが、私の人生の中で掛け替えのない友人であり、心友であり、恋人そして、大切な家族です。
今では2人きりの家族から、主人に子供2人の5人家族になりました。
アールはおじいちゃんで、毎日子供達の声がうるさかったり、騒がしかったりするかもしれませんが、子供達は必ず、出かける時も帰ってきた時も、寝る時も、アールに声をかけてくれます。
喋る事はできませんが、いつも、耳や尻尾で返事をしてくれています。
私が帰ってきてもそんなに喜びませんが、子供達が帰ってくると必ずアールは尻尾を振って喜んでいます。
けど、やはり歳です。歯垢がひどく、口がとても臭いです。
歯垢をとる犬用のガムを与えてみたり、歯を拭いてはみますが、中々とれません。
目も白内障になってきていますが、まだ、目は見えているようです。
そして少し痴呆も入っているのかな?と思う時があります。
ご飯はちゃんと食べたのに、少しすると、又、私の所にきて、ご飯をねだったりします。
そんな時は少しだけご飯を与えて納得してもらいます。

動物も人間も同じだと思いますが、大切な家族です。
最後まで、しっかりと育てていきたいと思っています。だって、私の心友ですから。

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